目屋豆腐作り体験!! Vol.2
- 事務局
- 3月18日
- 読了時間: 4分
西目屋村の道の駅『津軽白神 ビーチにしめや』で、あっという間に売り切れになる人気の目屋豆腐。ダムに沈んだ集落「砂子瀬地区」で作られていた豆腐作りを今に伝える工藤治子さんを訪ねました。熱いリクエストに応えて、昨年に続き二回目の開催となった津軽エリア企画の体験学習の様子をお伝えします。
記事協力:坂本司子さん

坂本司子さん企画の津軽エリアイベントが2025年3月15日(土)に西目屋村で開催されました。『目屋豆腐づくり体験とリンゴ農家トリビアトーク』です。
昔ながらの素朴なお豆腐作りを学びつつ、昨年好評だった「冬のリンゴ農家あるある話」を坂本さんの軽妙なトークで楽しむ豪華二本立ての内容です。
しっかりとした弾力と濃い味わいで人気のお豆腐、いわゆる『目屋豆腐』は知る人ぞ知る人気のお豆腐です。(詳しくは昨年3月の当会ブログを参照なさってください)
西目屋村砂子瀬地区で作られていたこのお豆腐を看板メニューにしているカフェ『白神とうふ』(アクアグリーンビレッジANMON内)の店主:工藤治子(くどうはるこ)さんから、豆腐づくりを教えていただきました。
工藤さんは砂子瀬の出身で、20年ほど前に帰郷したのをきっかけに、豆腐づくりを始めたそうです。幼いころから食べ親しんでいた、地区のおばあさんが作っていたお豆腐の味わいが忘れられず、自分で作ってみようと記憶を頼りに近所の方とも試行錯誤を重ねて蘇らせました。


素朴ながらも味わい深く、特長はなんといってもあの程よい固さ。しっかり水切りをすることで生まれる歯ごたえなのだそうです。
材料はいたってシンプルで、豆と水とにがりのみ。消泡剤不使用です。豆は工藤さんが畑で栽培した『おおすず』です。世界遺産白神山地の恵みを受けて育った豆、白神の水、それだけでもう”神々しさ”すら感じますね。

工程もシンプルですが、とても時間がかかるものでした。「待つ時間」の長いこと。だから農閑期の冬場に作られることが多かったのかもしれません。

1、豆をふやかす(冬なら一晩浸水)
2、すりつぶす(現代はミキサーを使うので短時間ですが)
3、湯を沸かした鍋にいれ煮る。泡が消えるまで時々かき混ぜつつ、ひたすら煮る。待つ
4、漉す(二回)ここで、おからと豆乳にわかれます。
5、豆乳に「にがり」を混ぜる。もろもろ分離してきて沈殿するのを待ちます。
6、型箱に入れて水切り。しっかり切れるまで、待つ
7、完成。型から外して切り分ける
というもので10時から15時までたっぷり時間を有しました。ですが、待つ時間も私たちが暇をもてあまさないよう、工藤さんが工夫してくださいました。



途中の時間を利用して「おから味噌」を仕込んだり、豆腐の魅力を引き出すメニューの昼食や「おからチョコケーキ」でティータイムなどを楽しんでいる間に、豆腐が出来上がっていきます。出来立ての汲み上げ湯葉や豆乳も、あまくて美味しかったです。



坂本さんの「リンゴ農家話」も、大変興味深く一同聞き入りました。豪雪禍のリンゴ園のこと、天敵ネズミの習性、リンゴの価格のこと。高値と言われるけれども、栽培にかかる手間や時間・労力、資材を含めたら、一個の価格の重みに深く考えさせられます。
また今回、講師坂本さんのアイデアが冴えていて、参加者の携帯にあらかじめ写真画像を送っておいて、お話を聞きながらその手元の画面を見るという方法は画期的でした。さらに途中で所要のため離脱した参加者は、LINE通話をつないで移動の車中で話を聞くという方法で共有できました。すごい!文明の利器!
おからを使ったポテトサラダ風「おからとカボチャのサラダ」は真似したくなること必至。おから味噌の熟成度をあとて比べっこしようね、と話しつつお土産のお豆腐を大事に抱えて大満足で解散しました。

これで、あおもり野菜ソムリエの会の2024年度の催しは終了です。次年度への要望や企画アイデアなどぜひお聞かせください。みんなでつくって盛り上げるのがコミュニティです。すでに総会にむけて事務局も動きだしましたよ!
皆さんとお目にかかるのを楽しみにしています!!
後日談:RABの田村さんも今回イベントに初参加。豆腐作りの様子を3/17(月)の『1550ニュースレーダーWITH』で紹介してくれましたよ!


※「白神とうふ」は、冬期間休業で4月半ばすぎに再開の予定です。
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